JCBL:61/挨拶

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第61回日本脂質生化学会を開催するにあたって

実行委員長 木原 章雄

このたび,第61回日本脂質生化学会の実行委員長を仰せつかりました北海道大学薬学研究院の木原です。まずは,2018年10月7日にご逝去された山川民夫先生のご冥福を心よりお祈りいたします。本学会は7月4日(木),5日(金)の2日間にわたって,北海道大学構内の学術交流会館で開催いたします。至らない点が多々あると思いますが,新緑の北海道は大変よい季節ですので,たくさんの先生方,学生さんのご参加をお待ちしております。

北海道での開催は6回目(第11,25,36,43,49,61回大会)であり,2007年の第49回大会(北海道大学;五十嵐靖之先生)以来12年ぶりとなります。前回の大会の時は,私は五十嵐先生の研究室で准教授をしており,大会運営に携わりました。ある先生から「来年の札幌での日本脂質生化学会の参加を学生が楽しみにしています」という話を聞きました。私が博士課程の学生の時(1996年),札幌で学会(第69回日本生化学会大会/第19回日本分子生物学会年会合同年会)が開催されました。私はその時京都にいたのですが,札幌での学会に参加できるということでワクワクしながら参加したことを思い出します。是非,楽しんでいただける会になるように努めてまいります。

本大会の特別講演は,北海道の脂質研究の発展に大きな貢献をされた五十嵐靖之先生(北海道大学先端生命科学研究院)にお願い致しました。「30年間のスフィンゴ脂質研究をふりかえって」というタイトルでご講演していただきます。また,今回は山川先生の追悼講演会として,脊山洋右先生に山川先生の脂質研究における足跡と若い人向けに日本脂質生化学会の歴史などをご講演いただきます。

シンポジウムの1つ目は,村上誠先生(東京大学)と佐々貴之先生(北海道大学)に「脂質による体表ホメオスタシスの制御」というシンポジウムのオーガナイザーを務めて頂き,Alan Brash先生(Vanderbilt University),秋山真志先生(名古屋大学),椛島健治先生(京都大学)と共に講演していただきます。シンポジウムの2つ目は,田口友彦先生(東北大学)と池ノ内順一先生(九州大学)に「膜脂質が制御するオルガネラの新機能」というタイトルでオーガナイズしていただき,原田彰宏先生(大阪大学),石原直忠先生(大阪大学),長谷川純矢先生(東京医科歯科大学),田村直輝先生(福島県立医大)と共にご講演いただきます。2つ目のシンポジウムは執行部の新井洋由先生(前会長)と横溝岳彦先生に(庶務幹事)ご推薦頂きました。

本年は6月にICBL(大会長,有田誠先生),9月には日本生化学会大会(大会長,新井洋由先生)が開催されます。また,現在,新学術研究領域(代表,有田誠先生),AMED-CREST(統括,横山信治先生;副統括,五十嵐靖之先生)という2つの大型プロジェクトが脂質の研究領域で走っています。このように,今まさに日本の脂質研究が国内外から注目されています。このような時期に日本脂質生化学会を開催できるのは大変光栄なことで,是非活発な会にしてさらに日本の脂質研究を盛り上げることができたらと思っております。

多くの学会員の皆様のご参加を心よりお待ちしております。

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