JCBL:56/挨拶

Revision as of 20:30, 24 January 2014 by Organizer (talk | contribs) (Created page with "<center> 第56回 日本脂質生化学会トップページへ </center> ==第56回日本脂質生化学会を開催するにあたって== {...")
(diff) ← Older revision | Latest revision (diff) | Newer revision → (diff)

第56回 日本脂質生化学会トップページへ

第56回日本脂質生化学会を開催するにあたって

実行委員長 岩森 正男

   此の度、第56回日本脂質生化学会の実行委員長を仰せつかりました。大阪での大会は過去5回開催されていますが、今回は第40回以来16年ぶりの大会となります。大阪は、平安・鎌倉時代に油座が設けられ、産業としての油脂製造が始まり、灯明、化粧品、食品として人々が油を使い始めた記念の地でもあります。大阪での大会が歴史的視点に立って、現在を評価し、未来を展望するきっかけになればと考えています。歴史に対し、鋭い洞察を行っておられる作家、司馬遼太郎の記念館がキャンパス近くにあります。時間があれば訪れて頂き、司馬先生の思いを体感して頂ければと思います。

 今大会のテーマは「ライフサイエンスにおける脂質生化学研究」とし、生化学に留まらず、幅広い分野の中心的課題となっている脂質研究の現在を概観し、相互の情報交換を通じて今後の展望を図れればと考えています。特別講演は、近畿大学医学部神経内科主任教授の楠進先生にお願いしました。先生は免疫性神経疾患に関する研究の第一人者であり、全国の病院から寄せられる患者の診断と治療に当っておられます。「免疫性神経疾患と糖脂質に対する自己抗体」というタイトルで先生の長年の研究成果と最新の知見についてお話し頂く予定です。また、シンポジウムは「植物脂質研究の新展開」オーガナイザー・吉田(近畿大)、太田(東工大)、「スフィンゴ糖脂質研究とヘルスサイエンス―機能・動態・認識と応答―」オーガナイザー・梅崎(ヤクルト中研)、臼杵(北海道大)、「脂質メディエーター研究の現状と未来」オーガナイザー・植田(長崎大)、福嶋(近畿大)の三テーマを予定しています。バイオ燃料や栄養学的にも注目されている植物脂質研究、医学・免疫学分野へと急展開する生理活性脂質研究など、ライフサイエンスにおける脂質研究の諸問題を集中的に討議し、将来への道筋が描ければと期待しています。

 懇親会は、利便性の良い近鉄沿線の上本町駅にありますシェラトン都ホテル大阪で行います。全国的に近大ブランドとして知名度が高い近大マグロを味わっていただく予定です。懇親会を通じて旧交を温めて頂くとともに、研究に関する議論を通じて新しいアイデアが生まれ、親交を深める場にして頂くことを期待しています。

 多くの学会員の皆様のご参加を心からお待ちしております。